「助けて」 ― いつも心で、叫んでた。
現代社会に搔き消された「悲鳴」。
我々が知るべき問題が、ここにある。
【INTRODUCTION】
「シングルマザー」の現状 ―日本がまだ世界各国に比べ国による支援が足りておらず、そしてこういった支援があっても、私たち、そして母子世帯として実際困難に立ち向かっている人に上手く浸透していないということ。こうした問題をより身近に感じて欲しい、そんな願いを込めて、この映画が誕生しました。
そんな中特に注目したのが、親や育った環境のせいで「無戸籍」になってしまう子供がいる、という現実です。日本には1万人の「無戸籍者」がいると言われています。なんらかの事情で出生届が提出されず、戸籍のないまま生きている人たちがいるということです。小学校に通えない、健康保険証がないから予防注射はおろか病院に行けない、身分証明書がないからまともな働き口が得られない、結婚・出産も困難を極める…。生まれてきた子供たちにとっては由々しき問題ですが「なんらかの事情」があった場合、それは決して親だけの責任ではないのではないか、そんな観点から「シングルマザー」と「無戸籍者」に焦点を当てた物語を創り出しました。
主人公を務めるのは、HKT48 を卒業し本格的に女優として活動を始めている兒玉遥。シングルマザーとして懸命に生きながら、「無戸籍」である子どもに対し負い目を抱えながら葛藤していく姿を体当たりで演じています。
監督は、裏社会に生きる硬派な男やナイーブな現代的アウトローを巧みに演じ分ける俳優・小澤和義が務め、体当たりで演じていく俳優陣を見事に演出し、独特な世界観でこの「弱い立場の人間が前向きな決意ができる優しい物語」を描き出します。
― 「人に迷惑をかけないようにする」それが当たり前だと思っていた。
― 誰かに「助けて」と言うことは、恥ずかしいことだと思っていた。
これは、ごく普通の女性が思わぬことから転落し、誰かに「助けて」と言えるようになるまでのお話、です。
【STORY】
大きなお腹を抱え、痛々しい傷を負った麻衣香(兒玉遥)が、夜道を必死に走る―。
DVを受けた旦那から逃げ出してきた麻衣香が辿り着いた場所は、郊外にポツリと佇むラブホテルであった。
北岡さん(窪塚俊介)に助けられ、住み込みで働きながら娘のさくら(つむぎ)を育てて早7年。
麻衣香は娘の存在を誰にも知らされないようひっそりと暮らしていたが、さくらが小学校に通う年齢になり、さくら自身も小学校入学を待ち望んでいる。しかし戸籍を取得しておらず、麻衣香はさくらにどうしてあげたらいいのか分からない。
そんな時、彼女の背中を押してくれたのは、世の中から「必要ない」とされている人々であった―。
【CAST】
兒玉 遥
つむぎ 佐藤江梨子 上村 侑 / 根岸季衣
窪塚俊介 本宮泰風 / 小沢仁志
【STAFF】
監督:小澤和義
脚本:梶原阿貴/音楽:吉川清之
製作:人見剛史/エグゼクティブプロデューサー:鈴木祐介
プロデューサー:角田 陸 神崎 良 佐久間敏則/協力プロデューサー:見留多佳城
撮影・照明:今井哲郎/美術:早坂英明/録音:水嶋優太
編集:恒川岳彦/助監督:須上和泰/衣裳:片柳利依子/ヘアメイク:結城春香
制作プロダクション:G・カンパニー/配給・宣伝:ライツキューブ/宣伝協力:キグー
©2021 ライツキューブ
発売元:ライツキューブ
【RELEASE】
<製作年度>2022年
<製作国>日本
<DVD仕様>カラー/本編67分/シネマスコープ 16:9/音声:日本語/ステレオ/一層
<特典映像>公開記念舞台挨拶16分(音声:ドルビーデジタル 2.0chステレオ)
<セル価格>3,960円(税込)