アララト 誰でもない恋人たちの風景vol.3

ふたりで、そこに行きたかった。

サキとスギちゃん。
左半身に麻痺を抱える夫と
深夜のファミレスで働く妻は、
東京の片隅で生きている。

監督は『アレノ』『海辺の生と死』『二十六夜待ち』で男女の情愛を描き続けてきた越川道夫。
『愛の小さな歴史』『あざみさんのこと』で、時にすれ違い、時に惹かれあう恋人たちを優しい目線で描いてきた越川監督が描く「誰でもない恋人たちの風景」の最新作vol.3である。
主演は、城定秀夫監督作品『私の奴隷になりなさい第2章　ご主人様と呼ばせてください』で鮮烈な初主演を飾った行平あい佳。
二人の男性の間で揺れ動くヒロイン・サキを体当たりで演じた。
スギちゃんには自身も左半身に麻痺を抱えながら舞台『を待ちながら』(作・山下澄人、演出・飴屋法水)などで俳優として活動する荻田忠利。
サキに思いを寄せるユキオを新進気鋭の落語家、春風亭㐂いちが演じるほか、『恋の渦』『過激派オペラ』の後藤ユウミ、ムーンライダーズの鈴木博文、監督が最も信頼を寄せる俳優のひとりである鈴木晋介などが脇を固めている。

サキは画家のスギちゃんの妻。スギちゃんは数年前に倒れて左半身が動かなくなり、すっかり絵を描かなくなってしまっていた。
深夜のファミレスで働き生活を支えるサキは、彼にまた絵を描いてほしいと思っていた。道端の石ころや草花ばかり描いていたスギちゃん。そんな彼がサキのヌードを描きたいと言った時、彼女は本当に嬉しかったのだ。「また、わたしの絵を描いてくれるなら脱いでもいいよ」。しかし、スギちゃんは、サキに依存しなければ生きられない自分に苛立ちを感じていた。
すれ違う身体と心。愛し合うことさえままならず、ふたりの間に大きな亀裂が生まれた日、サキはファミレスの同僚ユキオと結ばれる。
そして、スギちゃんはサキと別れる事を決意するのだった。

行平あい佳　荻田忠利　春風亭㐂いち　後藤ユウミ　鈴木博文　鈴木晋介

監督：越川道夫
音楽：宇波 拓　撮影監督：武井俊幸　音響：近藤崇生　編集：菊井貴繁
メイク：杉本あゆみ　フード担当：麻帆　カラーグレーディング：織山臨太郎
監督助手：内田周作　演出部応援：張元香織　劇中絵画：安永元典
製作：村上 潔　プロデューサー：山口幸彦
製作：キングレコード株式会社　制作：スローラーナー　配給：キングレコード株式会社
発売元：キングレコード株式会社

＜製作年度＞2021年
＜製作国＞日本
＜DVD仕様＞カラー／本編120分／16：9／音声：日本語／ステレオ／一層
※レンタルのみのお取り扱いとなります。